10月30日
今日(10月31日)はめちゃくちゃ忙しかった。そんな時に先輩が助けてくれた。嬉しかった。
なので今から10月30日を書きます。
今日はレイトショーで映画を観ようと思った。どんなに忙しくても時間を作ろう。ちゃんと文化に触れよう、と思ったのだ。
さっそく映画を探す。レイトショーだと読んで字のごとく時間が遅いから、家から一番近い(といっても隣町の)映画館で観れそうな映画を探す。
あ、そう言えば斉木楠雄やってたじゃん。
弟が買ってる原作漫画を毎巻楽しみにしている身としては、福田監督好きな身としては、橋本環奈好きな身としては、観るしかないだろう。
みたいなことを考えている間にすでにチケットを購入した。ちなみに映画を観るときは絶対先にチケットを買う。チケット買わないで窓口で買うのは絶対にありえない。シネマイレージとSMT会員です。そんなに観ないけど。
今日の仕事はフライヤーの注文と、地図作りだった。プリントパックで注文したら一枚あたり4円だった。
仕事を切り上げ、いざレイトショーへ。
一人でめちゃくちゃそわそわしてる。そわそわしすぎてトイレに行きたくなる。我慢する。
映画館には始まる15分くらい前に着いた。
キャラメルポップコーンを購入。Sサイズ。
あとはむしゃむしゃ食べるだけ。
スクリーンに入ると、まだ誰もいなかった。写真を撮って喜ぶ。喜んでたら人が来た。
めっちゃ空いてるのにやたら前の席を陣取ってしまったらしい。しまった。
予告編を観ると、お腹いっぱいになってまるでその映画を観たかのような気分になる。実は予告編だけを作っている会社がこの世に存在しているらしい。同じ業界でもそういうところに就職したかった。
映画を観る。ギャグがひたすら続くのでネタバレも何もない。原作を読んでいると楽しめると思います。
橋本環奈の振り切った演技が良かった。照橋さんが原作よりも性格悪く見えた。実写化したら照橋さんは橋本環奈しかいないだろうと思っていたのでこの点が非常に満足。山崎賢人が霞んでいた。
家に帰る。あっぱのボーカル、伊澤一葉さんのツイートをまとめて見る。好きな人のツイートはまとめて見たいので基本ミュートしている。
例外ももちろんあるけど。なのでわたしのタイムラインにはあんまりツイートが表示されない。
明日は母と一緒に家を出る。早起きが辛い。
今日が終わる。
10月29日
今日は弟のバスケの試合だ。無関係のわたしも朝7:00くらいに起こされた。
「ここで勝たなかったら、今までお弁当とか作ってきたことが全部無駄になるような気がするの」と母。
まだ高校2年生なのでこの試合が最後ではない。ただ、この試合に負けると2年生は今年が試合がないらしい。だからそんな終わりのようなことを言っているというわけだ。
思えばわたしの「結果が果たされないと、それまでの過程を全て無駄に感じる」性格はきっと母譲りなんだろう。
両親を見送ったあと、わたしも会社に行った。現場チーフが行った後のロケの後始末を頼まれていたのだ。しかし彼がロケから帰ってくるのは20:00、会社に着いたのは14:00だった。めちゃくちゃ暇を持て余している。
木曜日(28日)にあったイベントの書き起こしをする。イベント中に自分のスマホで録音したものを書き起こしているのでときおり自分や、キャスティングのおじさんの声が入る。お弁当で怒られたことを思い出す。キャスティングのおじさん怖かったな。
どん兵衛のグリーンカレー味があったので、物珍しさから食べる。最高だった。わたしはグリーンカレーに目がないのだが、こんな素晴らしい商品があるとは知らなかった。今日の収穫である。
16:00。わたしの隣の席で物音がしたので見ると、佐々木君がやってきたところだった。佐々木君というのはわたしの同期で(同期といっても厳密には会社が異なる)NHKの某人気番組を担当している子だ。わたしとは担当番組も部署も異なるが、いろいろな偶然が重なって席が隣なのである。
彼もよく人に怒られていた。彼の職場は女性が多く、彼の逃げ場がほとんどない。そして女性たちは往々にして誰かに何か言いたがるのだ。
「佐々木君ってさ、ほんと何考えてるのかわかんなくない?」という声を彼がいない間に席で何度も聞いた。「お前おかしいよ」と常々言われている身としてはかなり親近感の湧く相手である。
「お疲れ様です」
「ああ、加藤さん、お疲れ様です。昨日ロケだったんですよ」
「それは大変ですね、今日もロケだったんですか?」
「今日は違うんです。明日の準備で来たんです。よかったら食べてください。」
佐々木君がそこらへんに散らばっていた蒲焼き三太郎を指差す。わたしは曖昧に笑いごまかす。
しばらくはイベントの書き起こしを進める。たまにTwitterを覗く。最近askをやる人が増えたなと思う。昔流行ってたけど、また流行ってるのだろうか。ふと、質問してみたくなる。
え、askって質問するのも登録必要なのかよ。仕方なく登録。まんまと向こうの策略にハマった。こうなったらどんどんのってやろう。プロフィール画像も設定した。「何でも質問してください」
18:00。チーフから電話が来る。「帰りが22:00以降になりそうだから、会社にいてくれてると思うけど帰っていいよ。」
外はかなり土砂降りである。
電話を切った後、またかかって来た。今度は母からだった。
「あんたまだ会社終わんないの?」
「いや、もう帰るよ」
「じゃあ新宿来て」
「はい」
突如地名を伝えられる場合はだいたい外食である。
丸ノ内線に乗り、新宿に着く。外食する店は決まっているので歩き出す。父から電話。「例の店の前で待つ」
わたしが店に行くと彼らはすでに席についていた。
食事をする。どうやら弟は負けたらしい。敗因をチームメイトの一人のせいにしていたが、あとで母が言うのには「弟が同じ手を何回も使ったために相手に見抜かれたことも敗因」とのことだった。ふーん、彼は頭が弱いから仕方ないじゃないか。
家族は車で来ていたので首尾よく助手席を陣取ることに成功した。寝ようと思ったがNスペの「血管サージ」が気になり観入ってしまう。
家に帰る。先日購入したスカートの新しいアルバムを聴く。「視界良好」と「ランプトン」が好きだ。スカートの曲はいい曲ばかりだ。
スマホを開く。askの質問が回答されていることを知る。おべっかを使うことと社交辞令を言うことはイコールなんだろうか、とふと考える。
眠くなって来た。通話をする。電波が悪くてすぐに切れる。めぐリズムを目に押し当てて寝る。今日が終わる。
10月26日
スパ・ラクーアのベッドソファで目を覚ます。「おはようございます……現在の時刻は7:00です……」館内放送が時刻を知らせてくれた。
結局家に帰らなかったのだ。終電に乗ったはずのわたしの身体が自然とラクーアに向いてしまったのである。
今日はスタッフをしているイベントの日だった。準備はほぼ終えているので特にやることはない。会社には11:00くらいに行けば大丈夫だろう。
会社に着くと女の先輩に呼ばれた。
「私ね、君が現場に馴染むことが一番だ大切だと思うの。空気を読むっていうかさ。」
なんのことかと思ったら先日ヘルプで入った現場で弁当を食べてしまったことを非難しているらしい。誰も弁当を食べていない中で、ただのヘルプのお前がなんで食べているんだよ、ということだった。この件はさすがに自分が甘え過ぎたと思った。「肝に銘じます。本当にありがとうございます。」と言うと、先輩は「私は今月で辞めるけど、現場を支えてあげてね」と言い、にこっと笑った。自分に優しい人はこうしてどんどんいなくなる。
イベントの準備を始めたのは12:00くらいだった。同じくスタッフの、**さんという男の先輩が13:00ぐらいから来て二人で話しながら進めた。**さんは社内の人ではなく、上司が昔別の場所で仕事を一緒にしていた人だ。今はとあるテレビ局の報道番組を担当している。歳は一つ上だけど、大学を中退してこの仕事に入ったらしいのでもう3年ぐらいやっているとのことだった。
会社である程度準備をした後、会場へ向かう。わたしと**さんは比較的最近入ったので知らなかったが、かつてイベントはこの会場で多く開催していたらしい。店長と上司が親しげに昔話をしていた。
会場、といってもいわゆるライブハウスレストランみたいなやつだ。イベントの会費とは別に店内での注文が必須だ。
今日はドラフトの日だったので、イベント内でドラフトについて紹介することになっていた。**さんが表を作成している。わたしは手持ち無沙汰になり、養生テープで遊ぶなどしていた。
ドラフトはどんどん進む。清宮が日ハムに入り、巨人は社会人の捕手を獲得する。
「ふざけんな、どんな神経してたらそうなるんだよ!違うだろ!」
上司の怒鳴り声が聞こえる。彼は巨人ファンなのだ。
そんな感じで無為な時間をやり過ごした後、イベントが始まった。わたしの仕事はチケットをもぎり、指定された席番を伝えるというものだ。こう書くと単純な仕事のように見えるが、実際はかなりしんどい。前売り制なのでチケットを買った人のリストを基にこちらが座席を作成しているのだが、そのリストに載っていない客が現れるせいで座席の均衡がぽろぽろと崩れてしまうのだ。そうなるとパズルのように座席をまた組み直さなければならない。客は客でチケットを買ったのに席がないことになっているので怒り狂う。それがなんと毎回5,6回ある。
座席表を担当しているおじさんがひたすら客に謝りながら微調整を行う。でもそのおじさんの本職はキャスティングといって、芸能人にスケジュールを聞いたり、アテンド等を行う人なのだ。過去には*****という女性芸能人のマネージャーも務めていたらしい。そんなおじさんが何故、一般客の怒号を一身に受けなければならないのか。世の中はよくわからない。そしてそのおじさんは全く聖人では無いので、怒号を浴びせた客がいなくなった瞬間舌打ちをする。おじさんは本当にいい人だ。
イベントが終わる。一番ほっとする時間だ。それにこのイベントの後は毎回打ち上げをやっていて、会社の金でご飯が食べられる。
上司が「焼肉にするか!」と声をあげた。有名な市場の近くまで来て何故焼肉なんだ。それにさすがに2日連続で焼肉はこりごりだ。
**さんと私のちょっと落胆した表情を見逃さなかった上司は「やっぱりここまで来たから寿司にするか」と言ってくれた。
場外の中にある、24時間営業の寿司屋に入った。上司が訳知り顔で「ここはタバコ吸えるんだよ」などど言ったので、大将に灰皿をもらおうとしたら、「ここでタバコは辞めてください!」と店内に響くような大声を出された。
その後はよく覚えていない。とにかく上司がご機嫌でバカみたいなことを言っていたのは覚えている。上司もおじさんも**さんも、本当に楽しそうだった。わたしも楽しかった。
「あきえちゃん!耐えられそう?耐えられるよなあ?」
上司が肩に手を回しながら尋ねてきた。わたしは大声で笑った。今日が終わった。